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2012-06-12

ブルガリア(2012/06/07-2012/06/12)

AUSMIP留学報告会のためブルガリアの首都ソフィアへ。

空港に着いて市内へのバスのチケットを買って、バスを待つ間にキャッシュを引き出して戻ってくると運転手と名乗るおっさんがいたので、ついていって車に乗るが、どうもチケットを買った会社ではない感じがする。

あまりにおっさんが胡散臭いので一度タクシーを止めさせて確認しに行くと、どうやらバスはすでに行ってしまっている模様…。係員から切符を買ったのに先に行ってしまうこと自体意味がわからないが、しょうがなくさっきのおっさんと値段交渉し、どうにか市内までたどり着く。

が、最初に交渉した値段より少し多めに料金をとられ、頼んだのと全然違う場所で下されるという幸先の悪いスタート。


次の日はフリーだったので市内をぶらぶら。
歩行者天国の大通りの先にはヴィトシャ山が見える。ストリートの名前もヴィトシャ通りなので意識して作られたのだろう。

雰囲気は距離的に近いというのもあるだろうが、ギリシャ北の都市テッサロニキに似ているように感じる。歩道が広かったり、歩行者天国の大通りがあったり、街中にランドマークや公園が多かったりと、ギリシャよりはヨ―ロパの都市的な感じがする。

路上に野良犬が死んだように寝ているのもギリシャっぽい。

大通りの端部には正教会の教会。


トルコと隣接していることもありイスラムの影響も残り、モスクもある。

モスク内部。

モスクも正教会の教会も装飾が平面的。

モスクの裏にはトルコ浴場跡。
広場の敷石の模様が面白い。

こちらも床の模様が面白い。

部分的にギャラリーとなっていたが、せっかくの歴史的建造物なのに他の部分は何に使われているのかよくわからない。

この近くにはデパートもあった。 

内装もしっかりしている。

中庭にはカフェ。


ブルガリア語のキリル文字が全く読めないので何の建物なのか全く分からないが、衛兵に守られているので何かしらの重要な施設っぽい。

この建物の中にはローマ帝国時代のキリスト教会、Church of St. Georgeが残されている。

教会だけでなく、何かしらの遺跡も隣にある。

考古学博物館。ヒマだったので内部展示も見てみたが、本場ギリシャで散々見たので軽く流す。

ちょうどソフィアデザインウィークというのをやっていて、街中のミュージアムやギャラリーが参加しているようなのでそちらも見ながら街歩き。


さっきのとは違った様式の正教会教会も。
ヘルシンキで見たものと同じく、入口を入ったらすぐに階段があってそれを登ると祭室にたどり着くといった構成。

アレクサンドル・ネフスキー大聖堂
おそらくソフィア観光の最大の目玉。

いくつものドームが集まって大きな一つの塊となっている。

内部の雰囲気はトルコで見た同じビザンチン様式のアヤ・ソフィアに似ているが、それよりずっと小規模で質素。

ブルガリアといえばヨーグルトしか思い浮かばないが、バラも名産品らしく、バラ祭りなるものもあるらしい。

ということで大きな公園の一角にはたくさんのバラが植えられていた。

心地よい感じのスケール感を持つ裏通りも多いが、歩道の舗装がガタガタなところがかなり多い。

ソフィア市内でちょくちょく見かける変わったお店の形態。窓口が異常に低い位置にあり、内部は半地下になっている。ストリート側から買い物をする人はかがんでやり取りをしなくてはならないが、何の意味があるのだろうか。


トラムの走るストリート沿いには古本屋のマーケットが。面白そうな本がありそうだがもちろん全部ブルガリア語で文字すら読めない。

街の南端に位置する公園には旧共産主義感丸出しの巨大な展示場。

デザインウィークのバザールが開かれる予定と聞いたが、落書きされていたり、仕上げ材が壊れていたり、本当に使われているのかといった感じ。
この建物周りはいくつかのレベルが連なるテラスとなっていてところどころで若者がたむろしていた。


排気口もボロボロだがなんだか味がある。

鉄骨骨組みにパネルを張ったはりぼてがあらわになってしまっている共産主義のモニュメント。柵で囲まれて近づけないようになっているが、その柵にもびっしりと落書きが。共産主義の荒廃を物語る。

そしてブルガリアと言ったらヨーグルト。日本のヨーグルトより濃厚で、チーズのような食感。プレーンのものに蜂蜜やチョコレートをかけて食べるのがふつうみたい。

そしてブルガリアはとんでもなく物価が安い。そのうえ料理もうまいので、みんなで毎食レストランに行き、たらふく食べる。

そして今回の目的、ソフィア大学でのAUSMIP報告会。 

一度学校で発表したし、ポートフォリオを作るときにまとめていたのでさらっと終わらす。
他の国に行った人たちがどんなことをしていたのかが知れて面白い。

そして学校の最終発表会よりも多くの建設的な意見をいただくも、緊張のせいもあり半分くらい聞き取れず…。

1日日は日本人側の発表で2日目はヨーロッパ人の発表、その後懇親会。

懇親会まで少し時間があったので地下鉄に乗って街に行く。 

交差点に立つ交番。今は使われてないみたい。

もう一度大聖堂に行ったら何やら軍人たちがマスゲームの練習をしている。

音楽隊もいてにぎやか。


大学の近くにあった建物はテクスチャーが見たことのないもので面白い。

懇親会の後、謎のノリで屋上へ。

最終日もフリーだったので、ツアーに参加し、リラの修道院へ。 
ソフィアから2時間ほど車に乗り、山の中へと入っていくといきなりこの修道院があらわれる。
石積みの無骨なファサードにイコンで華麗に装飾された入口。


リラの修道院は世界遺産として登録されている正教会の修道院。
無表情な外観とは大違いの特徴的な中庭に面したファサード。


中庭に立つ教会。教会の内部ならまだしも、外部空間までしっかりとイコンで満たされているものは初めてみた。

正教会の教会はカトリックのゴシック教会などに比べて暗く、彫刻など立体的に装飾するのではなくイコンを描き、平面的に装飾する。キリストの偶像も、彫刻ではなく絵。
暗い空間で見ることが多いので気づかなかったが、さっきのものを見て、光の下で見ると案外イコンはカラフルなことを知る。

住居棟の水平に連続するアーチの心地よいリズム。2層目は天井高が高く取られていてバルコニーがあるとこがあったりなかったりと単調な連続アーチの裏で変化がある。
バルコニーの幅は広く、ただの通路としてだけではなく、住居と中庭のいい距離感を生んでいる。


居住施設としてのクオリティーが高そう。中国の客家住宅のような感じもする。


ソフィア近郊まで戻り、もう一つの教会へ。 
それにしても6月だというのに強烈な日差しと猛暑。

こちらも世界遺産のボヤナ教会。
建物も原始的な感じがして面白いが、保存状態の良い内部のフレスコ画が有名らしい。

素材はレンガと石材で異なるが、昨日街で見たのと似たような外壁の仕上げになっている。
入口の鉄板の扉には何やら無数の穴があいているが、迫害の時代に攻撃されたのだろうか。

この教会は様々な時代に増築が繰り返されたらしく、

部分部分によってだいぶ作り方が異なる。

帰ってきてまだ夕方だったので土産を見に行くがてら街へ。 
土産はバラの匂いのせっけんや香料が有名らしい。

通りかかった市場。

アレクサンドル・ネフスキー大聖堂近くの教会。

荒い石積みの内部。

みんな朝早いフライト発ってしまい、起きたらほとんど人がいなくなっている。

最近一人旅が多かったので、久しぶりにみんなでわいわいやれて楽しい報告会だった。