この一週間はワークショップ週間。
僕の通うSint-Lucas Architectureにはブリュッセル校とゲント校があるのだが、両方のキャンパスの学生がごちゃ混ぜになってグループを作り、ブリュッセルのメトロステーションをリデザインしましょうという課題。
このワークショップ、かなりハード。毎日9:30~17:00までみっちりレクチャーやら作業やらミーティングやらが詰まってる。
グループは中国系ギリシア人とスペイン人3人の5人グループ。
インターナショナルクラスのはずが見た目的にはアジア人とスペイン人しかいなくてだいぶ偏ってみえる。
みなさんできる人ばかりでかなり勉強になった。
うちのグループは地下鉄の暗さを利用して人工的な光で駅内を楽しげにライティングしましょう的な案になる。
自然光をいかに地下へ取り込むかというテーマのグループが多い中、その逆をいけたので面白いものになったんじゃないかと思う。
空間を作りかえようとするときに自分なんかは何か新しい物質的なものを付加しようと考えてしまうが、今回のように元の物質的な空間はほとんどいじらずに、光みたいな抽象的なものだけを使って劇的な空間の変化をつくりだすというコンセプトは新鮮だった。
しかし5人くらいのグループ作業になると今まで以上に英語力の問題が顕在化してくる。
短期間というのもあって、ディスカッションを理解しようとしている間に他の4人の間でどんどん話は進んでいくので、おいてけぼりをくらう。
英語を聞きながら、ほとんど瞬間的に自分の考えをまとめてさらに英語でしゃべるというのはかなり難しい。
どうにか少しだけ自分の提案を盛り込むことに成功し、仕事は確保するが、やっぱりスムーズに議論に参加できる英語力を身につけたい。
ゲント校の製図室は屋根裏をリノベーションした感じで素晴らしくいい感じ。
予備校のような感じのブリュッセル校とは大違い。
こんな製図室作ってくれればもっとやる気でるのに…。
ハードすぎるワークショップの合間をぬって今ベルギーで話題の映画「The Adventures of Tintin」を見に行く。
Tintinはベルギー人のエルジェという人が描いた漫画で、ベルギーをはじめとする世界中で有名な漫画らしい。
ざっくりいうと、ジャーナリストの少年が愛犬と一緒に世界を冒険するという話。
全然知らなかったけど日本でも「タンタン」という名前で親しまれているらしい。
なんとスティーブンス・ピルバーグとピーター・ジャクソンという巨匠による共同制作。
日本でもそろそろ公開らしい。
ということで友達の住む隣町ルーベンへ。
駅前はかなり静か。
映画は3Dアニメーションなのだが質感とかがかなりリアル。
これが…
こうなる。
上映中、3D映画のはずなのに全然立体的に見えず観客のおばちゃんがキレだす。
映写室への必死のアピールが実り、最初から上映し直したところちゃんとなる。
かなりいい加減だがこういうのはよくあることらしい。
英語はほぼわからなかったが、映像を見る限り内容的にはベタベタなハリウッド的冒険活劇で、笑いの取り方とか本当にベタだけどまあ楽しめることは楽しめる。
その後、帰りの電車の中で車掌から切符を買った時の話。
車掌のおばちゃん、細かいおつりがなかったようで、「8セントなんてちょっとだしいいでしょ?」。
まさかのベルギー国鉄におつりをごまかされる。
ワークショップを無事に終え、週末にはブリュッセル市内のビール醸造所に行ってみる。
なかなか長い歴史を持つらしいCANTILLON醸造所。
今の時期は作っていなかったが、シーズンになると実際にここの設備を使ってビールが作られるみたい。
ここのビールは空気中の自然の酵母だけで発酵させるというかなりデリケートな製法らしい。
試飲もできるが、何とも表現しがたい謎の味。
いわゆる日本にあるビールとは全く違う。つまりあまりおいしくはない。
飲み続けるとくせになるパターンなのかもしれない。
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