こっちにきてから早5ヶ月、気づいたら留学生活も半分が過ぎている。
3月はブリュッセルにある建築事務所でインターンをして過ごすことに。
一日目
申し込んだのはJDS Architects という世界中で活躍する若手建築家の事務所。
3月だというのに謎の大雪の中、ホームページに書いてある事務所の建物に行っても建築事務所がある気配がない。
さんざんテナントの人に聞いて回った挙句、近くの建物に引っ越したよという情報をゲット。
なんであらかじめ教えといてくれないんだ…。
仕事としては、トルコでのサッカースタジオのコンペに関わらせてもらうことに。
大規模なプロジェクトにも関わらず担当は2人でやっているらしく、そこに加わる。
いきなりファサードデザインしてといわれたが、そんな重要なとこいきなり来た学生の自分がやっていいのだろうか…。
〆切が今月の23日らしく、忙しくなる気しかしない。
二日目
引き続きファサードのスケッチをしてCADにおこす。
ボスは世界中を飛びまわているらしくほぼ事務所にはいないため、進捗状況はメールでエスキスするらしい。
海外の事務所は18時くらいになったらきっちりみんな帰り始めるという噂を聞いていたが、ここの人たちは大体20時くらいにその日の作業をまとめ始めるといった感じ。
9~20時の労働は学生生活に慣れ切ってしまっていた体にはつらい…。
三日目
午前中にやっと市役所から市民登録のための召喚状が届いていたので手続きをしに行く。
いつも通りの激込み具合で結局12時くらいまで待たされる。さらに書類不備でもう一度午後に出直してどうにか手続き完了。初めの申請からここまで来るのに5カ月も待つ。自分の住んでいるブリュッセルコミューンは移民が多いせいか最も手続きが遅いコミューンらしいが、それにしても遅すぎる…。
さらにIDカードをゲットするまで2週間ほどかかるらしい。
これが終わってから事務所に行き、ボスからエスキスの返事が来るまで今度は模型をつくることに。人を作ったり、木を作ったり単純作業が多いが、テラスの使い方やパビリオンを考えてくれといわれるなど単純作業だけじゃなくて何かとアイデアを求めてくれるのはやりがいがある。
四日目
国際的な事務所なので所内では英語が普通なのかと思いきや、ほとんどの人がフランス語でしゃべっていることに気づく。周りの人のしゃべっていることが全く分からないのでかなりのアウェイ感を味わう。
プロジェクトリーダーはアジア系アメリカ人なのでネイティブな英語を話す。知り合いの韓国人もものすごく流暢に英語を話すが、アジア人顔なのに奇麗な英語を話す人を見るとめちゃくちゃかっこよく見えるし憧れる。
こっちではスーパーなどのお店は遅くとも20時には閉店する。となると、それ以降まで働いていると平日は全く買い物ができない。日本の便利さを改めて実感する。逆にそのような状況だから日本では夜遅くまでの労働が普通と考えられているのかもしれないが…。
五日目
せっせと模型の植栽をつくっていると、さあ、早く仕事を辞めて!とせかされる。
何かと思ったら週末だからか事務所でパーティーが始まる。
所員さんたちに自己紹介をし、全員の名前を一斉に聞かされるも、聞き取れもしなければもちろん覚えることもできない…。そしてみんなフランス語で話し始める…。
英語で話してくれる人たちに話を聞いてみると、どうやら所員以外にも一時的に勉強しにきている人が何人かいるみたい。
チュニジアから来ている人もいて、その人は漫画のONE PIECEが好きらしい。もうそれだけで親近感がわくが、最近、日本の文化を知っている人が多いことに驚く。
日本のあいさつといえばこんにちわ、日本の有名な地名といえば東京、京都、それから地震・津波のことなどはほとんどの人が知っている。建築関係の人では日本の建築家は巨匠から若手までかなりの知名度がある。国内だけで暮らしていたときには日本が世界の中で先進国といわれ、重要な位置にいるといわれても全く実感が持てなかったが、実際ヨーロッパの人々が当たり前に日本のことを知っているというのを体験すると世界の中での日本というのを意識しやすくなった気がする。
事務所全体の仕事内容もわかってきて、コンペをやっている人が2人,2人で2組、他の6人くらいがフランスのリールで建設されるプロジェクトの実施設計をしているらしい。どのプロジェクトも規模が大きいのにこの人数で3つのプロジェクトを同時進行させるとなるとかなり大変そう。
所員らしき人はなぜかほとんどが女の人でひたすらフランス語でしゃべっていたので、そそくさと帰宅していく男性陣の流れに乗り帰宅。
とにかく疲れた一週間。週末のありがたさをかみしめるも、買い物に出かけたら謎のアジア人たちのデモに遭遇。
こんなに頻繁にデモやストライキがある環境も新鮮っちゃ新鮮である。
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