二週目へ
10/1
そういえばまだブリュッセルをゆっくり見て回ってないことに気づき市内の散策へ。
中心部は完全に観光地化されている。街並みがきれいで観光客が多い。
僕の住んでいるところや学校の近くでアジア人を見かけることはほとんどないが、ここではよく見かける。
たまに日本語が聞こえてくることも。
この通りの客引きはしつこい。
カラテ?サムライ?とか言ってからんでくる。とくにハラキリのしぐさが好きみたい。
この前友達はいきなり熱烈に抱きつかれていた。
小便小僧はたまに服を着ている。
パサージュもある。
王宮のある高台からは市街地が一望できる。
市内にはトラムが走っていて便利。
日本の誇り
中心市街地は、城壁に囲まれた都市だっただけあって端から端まで歩いていける距離。
パリに行ったときは現代から浮いたテーマパークのような都市だと感じたが、ブリュッセルには地として近世の街並みが残っているものの、ガラスのカーテンウォールの建物や高層ビルがところどころに立っていて気取った感じがしない。
また、天気がよかったせいもあるかもしれないが、歩いていると空の広さを感じる。道が広くて高層建物が少ないからだろうか。樹木のような空への視線を遮るものが少ないからかもしれない。
それに関係してか日差しも強く感じる。
10/2
前回は先生たちにせかされながら回ったため、MIDI駅周辺をもう一度散策。
MIDI駅は大きい。国際線も出ていてフランス、ドイツ、オランダ、イギリスに行けるらしい。
駅前のなにもない広場。日曜の午前中には市場が開催されているらしいが午後に行ったのでこのありさま。
ここまで豪快に街中にゴミを捨てるヨーロッパ人の感覚は理解できない。市場のあとじゃなくても普通にたばこやら得体の知れないものやらが道に捨てられている。
それをどこからともなく現れる掃除隊が片付けるというのが毎日の風景。
こんな観光地ではない市民の日常生活エリアでも、通りの先に公共的なシンボルと広場を配置するという計画が徹底されている。この辺は中心地に比べれば暗くて薄汚れてはいるが、住んでる人の生活感が感じられて生き生きとした通りも多い。
しかしこのブリュッセルの路上駐車の多さはいただけない。街が現代の車社会に対応できていない。
珍しい広場を発見。鉄骨フレームに緑をはわせていて周辺環境からすればユニークだけどけっこうあっている。
犬、祝福される。
ブリュッセルは意外と起伏が多い。こんなかなり高低差のある坂道がけっこうある。
坂の上からは遠くまで眺望が開けている。昔の東京はこんな感じだったのかなと思った。
ダウンタウンとアップタウンを結ぶために街中にエレベータを作るという大胆な発想。
都市に大規模に介入する必要がないし、足元にはエレベータを中心としてお店や野外飲食スペースのある広場がつくられていて、高低差のあるエッジをつなぐ手法として好例なのではないかと思った。
エレベータを登ると広場があってそこからの眺めは壮観。
10/3
スタジオのグループミーティング。
グループはスペイン人とポルトガル人と一緒になる。
2人とも英語がうまくて話すのが早いので聞き取れない。
バーッと話されていることを聞いてこっちから確認するというのがしばらく続きそう…。
過去の作品を見せてもらうもやっぱりビジュアルがきれいでうまい。
ただみんな準備不足でほとんど話は進まず。
こちらに来る前はインターナショナルクラスだし、ヨーロッパだし、そんなみんな英語できないだろうと高をくくっていたが、ヨーロッパ人はデフォルトで英語ができるみたい。
ブリュッセルではマックの店員やスーパーの店員でもEnglish please というと普通に英語でしゃべってくれる。
フランス語、オランダ語、英語、ドイツ語がしゃべれるという学生もいた。
恐るべしヨーロッパ人の言語センス。
10/4
スタジオのレクチャーとエスキス。
こちらのスタジオは、課題と最終成果物だけ示されて後はほぼ放置の日本に比べて、インプットセッションがあったりリサーチの成果物を求められたりとプログラムが細かく決められている。
都市リサーチにかなり力を入れているようで、スタジオ内外を問わず今まで聞いたレクチャーではマッピングという言葉をよく耳にする。
日本ではあまり聞いたことのない用語だが、地図上に交通やら公園やらをプロットしていくことはもちろん、ある都市のイメージを写真やドローイングなどでコラージュしてシートやスライドにまとめたものもマッピングというらしい。ただし全貌はまだよくわからない。
しかし1日中英語を浴び続けていると体が拒否反応を示す。眠い…。
10/5
午前中はスタジオ関連のワークショップ。
都市のボイドがテーマで、与えられたテキストを読んで感想を提出し、みんなでディスカッション&リサーチ。
感想で東京のボイドのことを書いたら先生に話を振られる。焦る。が、あたふたしながら何とか乗り切る。
午後は王立美術館へ行く。
毎月第一水曜日は入館料が無料。
王立美術館は宗教画が中心。街とそこに住む人々の活動を描いたブリューゲルの絵がけっこうあっておもしろかった。
そして絶対行こうと思っていたマグリット美術館。
高校の英語の教科書に載っていたシュールレアリスムの不思議な世界に興味を持ってから少し文献などかじってみるもなかなか難しい。実物はきれいで不思議なものばかりだったが謎は深まるばかり。
一番見たかった"The Empire of Light"は、写真で見るより昼と夜の明暗のコントラストが強くて不思議さがより際立っていた。
そろそろ日本食が恋しいよねという話になり、市内の日本料理屋へ。
KATSUDON
店員は完全に中国人、店内モニターには少女時代というまあアジアならいっか的なノリの店。
けど料理はしっかりしていておいしかった。
10/6
在留届を出しに日本大使館へ。
書類に記載しなければいけない事項がその場でわからず、出直そうとしたらインターネットでも提出できることを知らされる。後で家でやったら一瞬で片付く。
あとは区役所に住民登録をしに行かなければいけないのだが、入国後8日以内に手続きをしないといけない。
入国後13日目、とっくに過ぎている…。大使館の人がこれはヤバいな―的な雰囲気をかもし出してくる。
19:00まで区役所がやっているからすぐに行ってと言われ、18:00くらいに到着するも、警備員にFINISHED!と言われる。これが噂に聞いていた仕事をしないというベルギーのお役所。
10/7
ということで朝一で区役所へ。朝8時だというのにめちゃくちゃ混んでる。
整理券をとって結局1時間半くらい待ち、何とか仮登録を済ます。8日以内の件には全く触れられず。
あとは警察に住居証明を出してもらうだけ。
やむなく遅刻して授業に行く。
ここでほとんどのクラスメートが1歳年下であることを知る。
ヨーロッパ人は背が高いし風貌も大人っぽいため、全員年上に感じていたので衝撃がはしる。
こっちは学士が3年で修士が2年らしい。僕たちがいるのは修士1年のクラス。
あと30人くらいのクラスでスペイン人が9人もいるらしい。
午後は住居証明をもらいに警察署に行く。
ここの警察署の受付けはあきらかにめんどくせーなーという顔をしながら応対してくる。
困ってる人を助けてあげようという献身的態度を微塵も見せない警察。
住居証明の話をしたおじさん警察官は愛想が良かったものの、月曜の朝に出直せと言われる。
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